事業経営をされる立場のみなさんは、こんなお悩みがありませんか?
・毎月の売り上げが不安定
・値段設定が高いといわれる
・新規顧客が増えない
多くの事業者さんが抱える悩みですよね。
そこで、上のような課題を解決しうる画期的なビジネスモデルとして期待が集まる『サブスクリプション』について、その魅力をお伝えします。
急成長しているサブスクリプションビジネスをしっかり理解して、安定した売り上げのために取り入れてくださいね。
サブスクリプションとは【単なる定額利用ではない】
サブスクと略されることも多い「サブスクリプション」とは、なにか考えてみましょう。
毎月定額の使い放題サービスでしょうか?
答えはノーです。
定期的な利用があっても、顧客の行動データが商品サービスに活かされていないものは、サブスクリプションとは呼べません。
どんなに利用し続けても、サービスの質が改善されていかない、良く言えば毎月変わらないサービスを受けることができるのが定額課金。
一方のサブスクは、顧客データをもとに、サービスがアップデートされて改善を重ねているイメージです。
昔からある新聞や雑誌の定期購読は、通常価格よりお得・注文の手間が省けるといった理由で顧客をつかめていました。
しかし、この販売モデルだけでは「続けて利用したい」と思ってもらう要素が少ないので解約も多くなっています。
サブスクリプションでは、支払いをするほど、企業が成長してサービスの質が高くなり利用者に還元されます。
利用者も企業も、どちらも得をする仕組みですね。
それでは、なぜサブスクリプションへの期待が高まっているのか、その理由を探ってみましょう。
サブスクリプションが期待される背景①所有から利用への転換
現在に至るまで、「マイホーム・マイカー」が一般的なステータスとなっていることからも分かるように、所有することに重きが置かれてきました。
しかし、所有して管理するよりも、モノを減らして体験・利用を重視するという価値観が、どんどん広がっています。
企業も莫大なお金をかけてヒット商品をつくり、売り上げがドカンと上がればOKとしていましたが、こうしたビジネスモデルは事業としての持続性に欠けることが分かってきました。
モノで勝負する時代から、顧客との関係性をつくりながらサービスを売る時代へと、シフトしています。
買い切りで終わりでなく、よりよいサービスになるよう利用者の満足度を高め、企業の成長を一緒に楽しんでいくような流れがつくられつつある、といえます。
サブスクリプションが期待される背景②広告プロモーションの限界
これまでの企業のビジネスモデルでは、商品を買ってもらうことをゴールに見据えていました。
そのため、広告・宣伝に重きをおいたマーケティングが主流でしたね。
しかし、こうした広告プロモーションの限界が見え始めています。
なぜなら、サブスクでは、買ってもらって終わりでなく「サービスを継続して利用したいという気持ち」をつくることをゴールにするからです。
この「利用し続けたい気持ち」を、いかに維持できるかが最大の壁となりうるでしょう。
サブスクリプション3つの種類
書籍『サブスクリプションで売り上げの壁を超える方法』* によると、サブスクリプションは大きく3種類
あります。
①クラウド型
②シェアリング型
③予約購買・利用型
順番に、みていきましょう。
①クラウド型
動画・音楽・雑誌などを見放題で楽しめるデジタルコンテンツの配信や、労務管理・会計支援といったサービスを提供するものです。
【具体例】Netflix, Amazon Prime, Adobe, 会計支援freeeなど
②シェアリング型
サービスではなく、車や服、部屋や家具などモノを共有します。
使っているうちに好みが変わっても自由に交換できるのが特徴です。
【具体例】airCloset, ADDress, Laxus
③予約購買・利用型
定期的に利用を予約することで提供されるサービスです。
食材宅配や、お花の宅配便などが代表例としてあげられます。
顧客がカスタマイズして自分好みのサービスを選ぶことで定着していきます。
【具体例】おいしっくすくらぶ, snaq.me, ネスカフェアンバサダー
サブスクリプションを利用するメリット
今後、すべての業界でサブスクが取り入れられると言われています。
それほど、顧客も企業側もメリットが多いビジネスモデルなのです。
では、利用する側のメリットはどこにあるのでしょうか?
・最新のサービスが少額で利用できる
・モノを所有しなくてよい
・めんどくささが無くなる
・解約も簡単にできる
上の4つが利用する側がのメリットといえます。
サービスの体験や利用を通して「実現したい暮らしが叶う」といったイメージです。
サブスクリプションをビジネスに取り入れるメリット
では、サブスクリプションを事業に取り入れるメリットについて考えてみましょう。
①安定した売り上げ
②新しい顧客の増加
③広告費が少なくなる
④収益の予測がとれる
⑤WIN-WINの関係がつくれる
①安定した売り上げ
サブスクを導入してすぐの数年は、一見すると売り上げが落ちているようにもみえます。
しかし、少額の支払いが長く継続するので、売り上げが安定します。
少額なので解約率も下がり、年間を通した売り上げの見通しも立ちやすくなります。
②新しい顧客の増加
月額の支払いが少額なので、利用者にとって購入のハードルが一気に下がります。
このため、導線をしっかりつくれば新しい顧客が増える可能性が高く、魅力的ですね。
③広告費が少なくなる
現在の加入者に対して、よりよいサービスを提供することで継続課金をしてもらうことができます。
サービスの良さは、ファンになった顧客の口コミによって自然と広まるので広告費も少なく済むのです。
④収益の予測がとれる
だいたいの収益の予測が統計として出てくるので、よりよいサービスのための見通しが立てやすくなります。
そのため、回収の見込みが立ち、大胆な投資もしながら事業を拡大していくことができる。
⑤WIN-WINの関係がつくれる
顧客がどんなサービスをどれだけ利用して、どのような感想をもっているのかデータを活用して統計をとることができます。
顧客満足度が数値化できてしまうので、価格やサービスの調整ができるんです。
同様に、サービスを解約する傾向を見つけることもできるので、どんな打ち手が必要になるか対策を講じやすくなります。
データを分析して、改善を重ねることで顧客とともに、よりよりサービスを提供していくことが実現します。
サブスクを取り入れてビジネスの戦略を立てよう
はじめにお伝えしたように、サブスクリプションは単なる使い放題の定額課金とは違います。
顧客が利用し続けたいと思う気持ちを、いかにつくることができるかが本質です。
サービスを体験してもらい、フィードバックをうけて改善を重ねるといったサイクルが、事業を成功へと導きます。
顧客と一緒に、質を高めながら成長していくために、しっかりと戦略をたてていきましょう。
サブスクリプションで急成長する企業事例について、もっと知りたい方は、こちらの記事をごらんくださいね。
急成長!サブスクリプションの事例5選 (eightsumarketing.co.jp)
参考動画:Dラボ「サブスクリプション」
*参考文献:西井敏恭『サブスクリプションで売り上げの壁を超える方法』MarkeZineBOOKS,2020
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