急激な成長を遂げているサブスクリプションビジネス。
今後、あらゆる業界でサブスクモデルが取り入れられることが予想できます。
企業はサブスクリプションを取り入れることで、利用者にどんな新しい暮らしの提案をしているのでしょうか?
成功事例として5つ取り上げるので、参考にしてみてくださいね。
サブスクの事例①Adobe社
「Photoshop」や「illustrator」といったクリエイター向けのデジタル編集ソフトウェアを販売するAdobe社を例とします。
これまで、買い切りの永年型ライセンスを主軸としてビジネスを展開してきました。
しかし、2011年にクラウドでサービスを提供するサブスクリプション型に切り替えています。
2年に1度のサイクルで最新モデルをリリースしており、今後のアップデートの速度はさらに高まることが予測されたことが、キッカケとなっています。
一時は売り上げが3分の1に減少してしまいましたが、利用者の数は1桁増え、増加の一途をたどっているサブスクの成功例です。
毎月の料金が高額ではないので、利用者にとって購入のハードルが下がり、継続しやすくなるのが魅力ですね。
事例②おもちゃのサブスク
次は、モノを所有することから解放されるケースとして、おもちゃのサブスクを例に挙げましょう。
・赤ちゃんのときにしか使わない
・兄妹でシェアできない
・誕生日やクリスマスのたびに増え続ける
こうしたおもちゃの悩みを解決してくれるのが、おもちゃのサブスクです。
子どもと一緒でも、スッキリとした暮らしが実現できると人気です。
子どもの年齢や発達にあったおもちゃが届くので、成長のタイミングを逃さず遊びに夢中になる環境をつくることができます。
おもちゃのリクエストもできるので、顧客ごとにカスタマイズされたサービスとなります。
子どものおもちゃひとつとっても「どれを選んでいいのか分からない」「おもちゃが多すぎて片付けが大変」といった悩みで溢れています。
そうした「めんどくさい」を、まるごと解決してくれるサブスクビジネスの事例です。
サブスクの事例③【ネットフリックス】
ひと昔前のはなしになりますが…
レンタルビデオ屋さんに行って、返却期限までに返すことができなかった場合、延滞料を払わなければいけないという時代がありましたよね。
この延滞料も含めた「ビデオの貸し借りの手間を省きたい!」と創業されたのが、ネットフリックスのサービスです。
つまり、めんどくさいを取り除き、好きな時に好きな場所で、スマホ一台で手軽に動画を楽しめるという暮らしを提案しています。
顧客と直接つながって、どんな動画をみているのか、ひとりひとりの顧客行動をデータとしてつかむことができるのが、ネットフリックス最大の強みとなります。
なぜなら、どれくらいの頻度で・どんな動画を新しく更新すれば解約されないか、満足してもらえるのか、傾向がつかめてしまうからです。
そうなれば、顧客が何を求めているのか、ハッキリするので新しいサービスのための戦略や必要な投資も、見えてきて事業を伸ばすことができるのですね。
サブスクの事例④【おやつ体験BOX snaq,me】
ワクワクおやつの定期便、snaq.me(スナック・ミー)。
安心安全なナチュラル素材でつくられた、毎月変わる100種以上の食べきりサイズのおやつが届くと、女性からの人気を集めています。
snaq.meでは、まず注文前に「おやつ診断」をします。
・避けたい成分
・誰と食べるか
・好きなお菓子
などなど項目を選んで自分の好みを伝えれば、おすすめのおやつが表示されます。
おすすめを参考にしながら、楽しくおやつ選びができますね。
食べたいおやつのリクエストや、食べ終わったおやつの評価ができるようになっています。
また、嫌いなおやつが届いてしまい、食べられなかった場合には割引ポイントを付与するといった工夫も見られます。
このようにして、顧客の反応や好みといったデータを蓄積することで、「それならこの味も好かれるだろう」と仮説をたてることができたり、少しテイストを変えたお菓子で「新しい体験」を提供することができるのです。
顧客にアンケートをとることで、よりよいサービスへ改善ができる仕組みとなっているんですね。
サブスク事例⑤コピー機のリコー
これまで長年にわたり複合機を販売してきたリコーが、業務のデジタル化をすすめる「RICOH Intelligent WorkCore」を実装した複合機を2019年から提供しています。
アップデートによる新製品の買い替えが必要なくなり、サブスクにて利用者自身がアップデートを加えることができるようになっています。
複合機とクラウドを組み合わせることにより、紙媒体で行われていた、あらゆる工程をデータ管理し、業務の効率化が実現しています。
たとえば、請求書についても独自の技術で開発されたAIを搭載し、データ化することができます。
会計システムと連携することで、手作業での入力の手間が省けます。
枚数に応じた月額制で100枚までなら、月15,000円と低コストで導入できるのです。
人手不足に悩む企業の救いの手として、あらゆるシーンでより一層の活躍が期待されていますよ。
進化が止まらないサブスクリプション
サブスクリプションのビジネスは、まだまだ始まったばかり。
これからどんどん大きくなるマーケットだと捉えられています。
サブスクを取り入れることで、経営の基盤を強化し、毎月安定した利益を確保できるようになるのも魅力です。
消費者としては継続していることを、つい忘れてしまったり、固定費になるので費用対効果が低いとみなされれば解約してしまいます。
企業努力で飽きさせない工夫が、常に求められてきます。
変化する顧客のニーズを、いかに敏感に察知できるか考えながら、価値あるサービス提供のための戦略を練っていきましょう。
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